山陰地方を代表する温泉の1つ
鳥取県の「三朝みささ温泉」。
三方を山に囲まれたのどかなところで
町の中心を流れる三朝川の両岸に
旅館が建ち並びますが
開湯の歴史は古く平安時代の1164年のこと。
三朝温泉に伝わる話によれば…
源義朝の家臣・大久保左馬之佑おおくぼさまのすけが
源氏再興を願い三徳山みとくさんへ詣でる途中
年老いた白い狼を見つけます。
しかし
参拝で殺生とは罰当たりであると
弓を引くのをやめ
そのまま逃しました。
その夜
白い狼を助けたお礼にと
夢枕に妙見大菩薩が現れて
温泉の湧く場所を教えるのです。
楠の古木の根元から
こんこんと湧くお湯は
病に苦しむ人々を救うようにと
今も「株湯」と呼ばれる公衆浴場で発祥の地であり
三朝のお湯は
”(三晩泊まって)三たび朝を迎えると元気になる”といわれます。
現に三朝のお湯は
”世界屈指の放射能泉”として知られ
高濃度のラドンを含むことは特筆すべきところです。
「放射能泉」と聞くと
知識のない私は何やら不安を感じますが
ラジウムが分解されて生じる弱い放射線をラドンといい
身体が微量の放射線を受けると細胞などが刺激を受け
新陳代謝が活発になり免疫力が高まるらしく
効能としては以下の通り。
気管支炎、肺気腫、慢性気管支炎、関節リュウマチ、変形性関節症、肩凝り、腰痛、神経痛、高血圧、糖尿病、痛風、慢性消化器病、肝臓疾患、胆道疾患、冷え性、婦人病、アトピー性皮膚炎、美肌効果、疲労回復、ストレス解消
で
途中は寄り道してきたので
三朝温泉に着いたのは日も傾きかけたころ…
こちらにお世話になりました。
お部屋に通された後
町をちょこっと散策してみた。なんかレトロ~♪
薬師堂の隣にある無料の「薬師の湯」
足湯が楽しめるのですがタオル持ってない^^;
飲泉もできるとありました。
はずれにある「キュリー広場」には
ラジウムの発見者であるキュリー夫人の胸像があります。
町全体は
宿泊者が気軽に歩けるような距離で
景観も楽しめるのでおすすめです。
お宿に戻り
お料理の画像も残ってました^^
詳しく思い出せないけど
美味しかった記憶しかない♡
三朝温泉は
浸かってもよし
湯気を吸ってもよし
飲んでもよしだそうで
飲泉してみました。安心の紙コップ。
冷ましながら飲んだけど苦みとかは無く
まろやかな口当たり?
翌朝快調だったから三朝温泉って本当に素晴らしい!!
三朝大橋のたもとには
24時間無料の露天風呂があります。
散策時は使用されていたため
翌朝無人なのを確認してパシャリ。
上下とも足湯の写真ですが
衝立の裏は脱衣棚が設けられており
このような感じで
ほぼほ全方位から観察可能な?
お風呂になっているのです。勇者募る^^
三朝温泉での外湯めぐり(公衆浴場)は
冒頭で触れた「株湯」500円と
こちらの「河原風呂」無料と
「たまわりの湯」500円の全3か所になります。
そして
三朝温泉を訪ねたら「三徳山三佛寺」も行ってみたいところ。
いまや
「日本一危ない国宝・投入堂なげいれどう」のあるお寺として知られ
三朝温泉と深いつながりを持ち
ともに日本遺産を構成しています。
脚に自信がないため
今後も訪問することは無いでしょうが
三朝温泉との関係性の
さっくりとした部分を抜粋しておきました。
三徳山は、山岳修験の場としての急峻な地形と神仏習合の特異の意匠・構造を持つ建築とが織りなす独特の景観を有しており、その人を寄せ付けない厳かさは1300 年にわたって畏怖の念を持って守られ続けている。
参拝の前に心身を清める場所として三徳山参詣の拠点を担った「三朝温泉」は、三徳山参詣の折に白狼により示されたとの伝説が残り、温泉発見から850年を経て、なお、三徳山信仰と深くつながっている。
今日、三徳山参詣は、断崖絶壁での参拝により「六根(目、耳、鼻、舌、身、意)」を清め、湯治により「六感(観、聴、香、味、触、心)」を癒すという、ユニークな世界を具現化している。
お宿でも紹介されていましたが
標高520mの断崖絶壁に
どうやって建てたのか多くの謎が残る国宝・投入堂。
参拝者は
お堂の右下までなら立ち入ることができるそう。
特別な場合の入堂は
お堂の床下の崖を登り背面から縁に上がれるとのこと。
じつに興味深い…