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ロープウェイで行く!1000年の歴史と鎮護国家の大寺院【書写山圓教寺しょしゃざんえんぎょうじ】

姫路市の北西はずれ

比叡山や鳥取の大山だいせんと共に

天台宗の三大道場に数えられ

「西の比叡山」の異名を持つ

「書写山しょしゃざん圓教寺(円教寺)えんぎょうじ」。

 

発声しづらい山号と寺号ですが

「書写山の社僧正しゃそうじょう」という言葉が

外郎売の口上の中に出てくるそうで、どうりで^^

※丸薬である外郎を口に含めば

 活舌までも良くなりますよ、という外郎の宣伝文句

 

書写山という山号の由来は

神代の昔

素戔嗚尊が降り立った山であり

山頂に素戔嗚尊を祀る白山権現があることから

「スサの山」が転じたもの、とか

釈迦が法華経を説いた霊鷲山りょうじゅせん

書き写したような山だから、とか

修行僧たちが

常に一心に経典を書き写しているから、など

いくつかあるようです。

 

966康保3

書写山に入った性空しょうくう上人は一庵を建て

厳しい山岳修行を極めるようすは

京の都に聞こえるほどとなり

遠く離れているにもかかわらず

多くの皇族や貴族がはるばる訪ねています。

 

寺号である圓教寺の圓(円)とは

欠けていない完全な形のことで

自己完成の道を教えてくれる寺の意。

 

出家した花山法皇は

自らを導いてくれる性空上人に深く帰依し

圓教寺の名を与えています。

 

天台宗別格本山の1つである圓教寺は

西国霊場第二十七番札所であり

天皇勅願、国家鎮護の寺として

しだいに諸堂宇が整えられていき

今日見るような大寺院へと

発展を遂げたのでした。

 

境内は史跡に指定され

深い木々に囲まれた伽藍は

壮麗かつ厳かな雰囲気。

 

乗用車では侵入できないため

ロープウェイを利用します。

 

駐車場は無料ですが

ロープウェイの往復1000円

書写駅(山麓駅)から4分で

標高371mの山上駅すぐに受付で

拝観料500円の清算となります。

 

山内図です↓

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寺領は3つの谷に分かれ

山門(仁王門)から十妙院あたりまでを東谷

お寺の中心である摩尼殿まにでんのある一帯を中谷

西側の三つの堂あたりは西谷と呼んでいます。

 

摩尼殿へは

山上駅から仁王門を経る表参道を

30分前後歩くか。

 

あるいは

山上駅から

圓教寺が運営するマイクロバス(志納金500円)

摩尼殿まで行くかのどちらか。

 

私はマイクロバスを利用したので

復路も利用できる目印に

シールを貼っていただきました。

 

未舗装の上り下りを行く裏ルートは

乗ったことないけど多分ロデオのような乗り心地^^;

無事だったからこそ

楽しい思い出の1つとなりました。

 

さて

マイクロバスを下りて湯屋橋を渡れば

秋も真っ盛りな木々の中に

摩尼殿が現れます。

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970天禄元年の創建で

ご本尊は如意輪観世音菩薩

西国霊場第二十七番札所の信仰の中心地です。

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性空上人は

桜の木に天人が礼拝するのを見て

根があるままの生きた桜木に観音像を刻んだため

後から建てられたお堂は

斜面にへばりつくような懸崖造り(舞台造り)となりました。

 

毎年1月18日に御開帳とのこと。

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摩尼殿を抜けて

紅葉に彩られた小径を歩き…

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西谷の中心は

左から常行堂、食堂、大講堂が

コの字に並ぶ三つの堂↓

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三つの堂の中心的存在の大講堂は

圓教寺の本堂であり日々の修行の場。

 

食堂は

名の如く修行僧の寝食の場でしたが

2階建て40m長という規模は珍しく

現在は1階が写経道場

2階が寺宝展示館となっています。

 

常行堂は

堂のご本尊である阿弥陀仏の周りを

ひたすら阿弥陀様の名を唱えながら歩く!

という常行三昧の場。

 

向かい合う大講堂の釈迦三尊に

舞楽を奉納するため

舞台が設けてある珍しい建築です。

 

歴史を感じさせるどっしりとした建物群は

映画「ラストサムライ」

大河ドラマ「軍師官兵衛」など

撮影に使用されることも多く

すっかり有名になった場所ですね^^

 

鐘楼堂のあたりも

とても綺麗に色づいていました!

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性空上人を祀る開山堂、奥の院です↓

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開創以来1000年余

書写山の象徴である燈明が燃え続けます。

 

画像はありませんが軒下の4隅には

左甚五郎の作と伝わる力士の彫刻があり

西北の力士は重さに耐えかねて逃げ出したとか。

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甚五郎さん

各地でちょいちょいエピソード残してて好き♡

 

四国がうっすら見えました^^

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姫路城主である本多家や榊原家、松平家の霊廟も。

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余談ですが

本多家の忠勝は徳川家康の四天王の1人で

関ケ原の戦いで功績をあげ

伊勢桑名藩の初代藩主となり

2代・忠政は

父の隠居後も大坂の陣で働き

池田家に代わって姫路城へ入城しています。

 

嫡男の忠刻ただときは美男子で

家康の孫・千姫とは

お似合いの夫婦であったとか。

 

姫路城は本多家から松平家

さらに徳川四天王から続く榊原家…というふうに

幕府が信頼できる武将に護らせて

外様大名たちには常に目を光らせていたのですね。

 

圓教寺の塔頭の1つ瑞光院。

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紅葉の名所のようです。

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帰路のマイクロバスは少し並びましたが

山上駅まで2時間半で戻ってきました。

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書写山ロープウェイの場所はこちら↓

 

 

訪問は2019年

もみじまつりが少し過ぎたころだったと記憶しますが

今年も11月12日から

書写山もみじまつりがはじまります。

www.shosha.or.jp

日が傾くと急に冷え込むので

服装には注意が必要です。