日本三名園とは
水戸の偕楽園、金沢の兼六園、岡山の後楽園のこと。
金沢城の外郭に位置する兼六園は
1676年、加賀藩5代・前田綱紀が
蓮池亭という別荘と周辺の蓮池庭を作庭したのがはじまり。
その後180年間にわたって歴代の城主が
自らの好みのままに手を加え
13代・斉泰なりやすの頃に今日見るような景観となりました。
山や池を配し
それらを巡る池泉回遊式というタイプの庭園は
四季折々の景色が楽しめることで知られ
世界中からの観光客を集める金沢観光の鉄板の地。
庭園版国宝ともいえる特別名勝の指定を受けています。
庭園への出入口は全部で7つあり
うち「蓮池門口」が前述の蓮池庭のあったあたりで
兼六園の正門とされるようです。
今回は石川門から最も近い「桂坂口」から
パンフレットや看板を頼りに見てみます^^
桂坂口の由来となった桂の木↓
↓さっそくせせらぎを発見。
源流は霞ヶ池でした↓
これが有名な「徽軫ことじ灯籠」ですね↓
器用に2本足でバランスを取る姿は
琴の弦を支える琴柱ことじに似ているのです。
もとは水面を照らすための灯籠で
傍らの紅葉の古木と「虹橋」とで見事にまとまり
兼六園を代表する優れた景観らしい。
なので撮ってみた。
んー?腕か?腕かぁ…^^;
金沢城や尾山神社でも見た「辰己用水」の遺構ですか。
兼六園の中で最も眺望が効く「眺望台」↓
雨のせいで言うほど眺望できてないけど^^;
そもそも「兼六園」とは
宋の国の「洛陽名園記」に記された名園の条件
広大、幽邃、人力、蒼古、水泉、眺望の六勝を兼ね備えた園
という意味で11代・斉広なりながが命じて松平定信が命名しています。
雁が列をなして飛ぶ姿をかたどった「雁行橋」
石の1枚1枚が亀の甲羅を表し
「亀甲橋」とも呼ばれるそう。
赤戸室石を使用していますが
石の摩耗が激しいらしく柵をしてあり残念。
めっちゃすごい枝ぶりの松は「唐崎の松」↓
近江八景の1つ、琵琶湖畔の唐崎から
松の種子を取り寄せて育てた黒松。
雪による枝折れを防ぐ雪吊りの作業
ニュースで見たことあります^^
実用的なのに
なんでこんなに芸術的なんだろう♡
唐崎の松が鶴なら
霞ヶ池に浮かぶ島は亀だそうで
なるほど島が甲羅で右端の石が頭ですね↓
鶴は千年、亀は万年と長寿の象徴^^
この石畳って…
ぜったい亀でしょ。
よくこんな流れを造りましたよね。
雨は嫌いなはずなのに
日本の美しさを感じられるとは
さすが兼六園。
日本最初の銅像「明治記念之標」
日本武尊像ですって。
兼六園内の8000本の樹木の中で
最長樹齢200年余を数える「根上がりの松」↓
見えている根っこは40本以上
地上2mにまでせり上がっている奇観。
苔むすさまも
いぶし銀のような渋さを感じます。
蒼古ってさびた趣があることらしい。
霞ヶ池に浮かぶのは「内橋亭」↓
ぐるぐる上る「栄螺山」↓
山の中を歩いているような錯覚を覚えるのは
まさに幽邃そのもの。
山の中で獅子と出会いました↓
自然石なのに左を向いてる獅子↓
いや、獅子が岩になってしまった、とか…?^^
「噴水」↓
上に位置する霞ヶ池との高低差を利用して
自然の水圧のみで吹き上がっています。
日本最古の噴水で水の高さは3.5m前後。
幕末の頃に
城内二の丸に造る予定で試作されたらしい。
昔の人、すごいよね
噴水の水も基は犀川から辰己用水で引いてるんだし。
園内にあるもう1つの池は
その形から「瓢池」と呼ばれます。
霞ヶ池のお水が流れとなり
「翠みどり滝」として流れ落ち瓢池へ↓
高さ6.6m、幅1.6m
1774年に造られた園内最大の滝は
噴水と共に人力の代表かな。
滝のある一帯こそ「蓮池庭」があったあたりで
いわば兼六園発祥の地。
蓮池亭は6代・吉徳よしのりが建て替え
藩政後期には「時雨亭」と呼ばれ
現在は復元された時雨亭が建っています。
御殿や庭など
その規模に関わらず歴代藩主たちが
惜しみなく?取り壊しや
新築、増設が繰り返されたようで
よほど財力を持て余していたのでしょうか。
広大で起伏に富み
隅々まで洗練された日本庭園は
長寿を意味する亀や鶴
冬でも青々した松や
前田家の紋であり春を告げる梅など
縁起を表すものがたくさんありました。
江戸時代の加賀藩主の
豪奢な暮らしぶりの一端も感じることができました。
兼六園は雪景色もまた素晴らしいようで
どうせ寒いなら雨でなく雪がよかったなぁ…
なんて少し思ったり^^;
蓮池門口を出たら本丸の天守台↓
石川門↓
兼六園観光協会によると
早朝は無料開放されているようです。
ほんとは狙って行きたかったけど無理でした。
↓ ↓ ↓ ↓
兼六園の開園時間
兼六園は年中無休ですが、季節によって開園時間が異なりますのでご注意ください。
また、早朝無料入園のサービスも行っています。早起きが得意な方はぜひご利用ください。
通常
(有料)3月1日~10月15日 7:00~18:00 10月16日~2月末日 8:00~17:00 早朝
(無料)3月1日~3月31日 5:00~通常開園の15分前まで 4月1日~8月31日 4:00~通常開園の15分前まで 9月1日~10月31日 5:00~通常開園の15分前まで 11月1日~2月末日 6:00~通常開園の15分前まで ※閉園時間になったら退園しなければなりませんので、時間に余裕を持ってご来園下さい。
※早朝無料入園は通常(有料)開園時間の15分前には退園しなくてはなりません。あらかじめご了承ください。
金沢城公園といい兼六園といい
おもてなしを感じますね^^
兼六園はこちら↓