ほぼ旅かなり旅ぜんぶ旅手帳

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地下にご本尊!?安藤忠雄氏による斬新な設計の【水御堂みずみどう】を持つ【本福寺】

淡路島にある真言宗 別格本山 本福寺へ行ってきました。

このお寺を有名にしているのは

ハスの花が咲くコンクリート製の水盤の下にある本堂。

 

水盤の中央から階段を降りたところが

ご本尊・薬師如来を安置する地下の本堂という

なんとも奇抜な設計は

安藤忠雄建築研究所によるもので

1991平成3年の竣工。

 

初めて写真を見たときから

寺院とかけ離れたつくりに興味を持ち

水御堂という美しい響きにも惹かれて

いつか行ってみたいと思っていたのです。

 

それで

ついに時が来た!とはやる気持ちをおさえつつ

しかし4月のことで

ハスの花には早過ぎることはわかっていましたけど

まさか、ね?

水盤の半分が水抜き清掃中だなんて・・・・

鉢植えがあらわになって見苦しくないですか?

 

だけど

せっかく来たんだし

おそらく最初で最後かもと思い直して

有料の地下の本堂も拝観してきました。

 

ご本尊のある内陣は撮影不可で

建物の写真は内陣を囲む回廊だけですが

記録として残しておきます。

 

水盤の淵は地下の回廊の外壁でもあり

ゆるやかな楕円となっています。

本福寺は

平安時代後期に創建されたと伝えられ

京都の仁和寺の末寺。

 

淡路島の中だけの淡路四国八十八ヶ所霊場めぐりがあり

第59番霊場として春にはお遍路さんで賑わうようです。

 

というか

淡路島だけでそんなにお寺があることにも驚きです^^;

 

参拝して内陣を出て半周すれば

ご本尊の真後ろ。

自然光が外壁の格子から

回廊と内側の格子を抜けて内陣に入るようになっています。

日没の方角にご本尊があるため

参拝者は西を向いて手を合わせることになります。

 

ご本尊が夕陽を背に受けると後光が指す姿となり

西方にあるという極楽浄土の世界にいるような

ありがたい気持ちになれるのでしょうね^^

 

水盤いっぱいに咲くハスの花を想像しながら

水面下を泥にまみれた人間界とするなら

ご本尊にめぐり会い導かれ

地上へ戻る階段は浄土への道のような気がして

ありがたさを胸に参拝を終えることができます^^

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あくまで個人的な解釈ですが^^;

 

それにしても

完成から33年経つ今も

観光客は絶えず・・・

人が集う魅力ある建物なのだと思いました。

 

地下の本堂見たさに

周囲をよく見ていなかったけど

水盤の東南には

まっすぐなコンクリートの壁が

俗世との境界線のようになっていて

さらに内側の壁は弧を描き・・・

二重になったコンクリートの壁がダイナミックに使われていて

いかにも安藤忠雄氏の作品っていう感じ。

水御堂は淡路島の東側の高台にあり

大阪方面の海が見られます。

空と海が目いっぱいに広がるこの地を

真言宗開祖・空海(弘法大師)の里であると本福寺の概要にありました。

 

また境内には
「井植歳男翁顕彰碑」↓

淡路市に生まれた三洋電機の創業者で

氏の姉の夫・義理の兄が松下幸之助氏。

 

松下電器産業の設立以前の製造から携わっていた人で

1950昭和25年に三洋電機を設立。

 

太平洋、大西洋、インド洋の3つの海が社名の由来で

世界へ進出することが念頭にありながらも

2011平成23年にパナソニック傘下となりました。

 

墓碑も境内にあるようで

郷土の誇りとしての顕彰碑なのでしょう。

 

 

さて

水とハスが無い水盤で微妙な感動を生んだ水御堂は

規模的にも30分かからずに拝観を終えました。

 

余った時間を

ここから近い「淡路夢舞台」で費やそうと訪問してきたので

また次回に記したいと思います。

 

水御堂はこちら↓