いつか必ず、と思っていた「生石神社おうしこじんじゃ」。
ご神体は巨石を加工したもので
いつ、誰が、何の目的で、どのようにつくられたのか
謎多き岩であるということで興味津々でした^^
石に恵まれた土地柄とあって
神門も立派な石垣が組まれています。
階段の先には
くぐることができる御本社↓
拝観料100円。
中に入ると三方を岩の壁に囲まれた狭い空間に
巨石がどどーん!
この巨石が
もともと壁とつながった1つの岩山だったとは。
空間が狭すぎてうまく全体が撮れていませんが
岩山を四角く切り
水に浮いているかのように見せてあるため
「浮き石」とも呼ばれるようです、石なのに。
「生石神社略記」によれば
この巨石は
出雲からやってきた大穴牟遅おおあなむちと少毘古那すくなひこなの二神が
国土を鎮めるに相応しい宮殿とするための岩だったと。
ところが
この地の神の反乱に遭い
宮殿は横向きのまま起こすことができず夜が明けてしまった。
二神は
未完ながらも国土の安寧を願い岩に鎮まっているとされ
この宮殿のような巨石、浮き石を
「石の宝殿」「鎮の石室しずのいわや」というようになったとあります。
大きさや形などについての解説↓
機械もないはずの時代に
こんなにまっすぐに彫れるなんて。
巨石の背面には
三角に切られた部分が飛び出しています↓
反対側からも見てみます↓
この姿が
宮殿を横たえたままであるという所以。
底の部分となる正面が研磨されていないのも
辻褄が合います^^
また見えない底の部分も切り離されているようで
いつの時代か
てこの原理で起こそうと試みた跡らしき窪みが2箇所あります↓
池の排水も背面から正面へ傾斜がつくよう掘られ
水は海の満ち引きと連動して渇いたことがなく
万病に効く霊水であるとも。
古の人々の高度な技術にも
素晴らしさを感じることができる信仰の場ですね。
江戸時代にはすでに名所になっていたとかで
当時の人もこの岩を見て大いに不思議に思ったことでしょう。
宝殿山へ登ります。
石の宝殿↓
途方も無い量が削られたことに
改めて驚きますね。
そして
どれだけの年月があれば
石の宝殿に土が積もり植物が育つのかも。
山頂からは隣の山の採石場が・・・
一帯は「竜山石たつやまいし」という銘石の産地で
この石は有力豪族の石棺に使われてきたり
姫路城や明石城の石垣にも使われているんですって。
品位ある石!
名前は知らなかったけど
目にしていたんだと思うと改めて驚き^^
採石場は「竜山」という山でした↓
お天気次第では明石海峡大橋が見えるようです。
宝殿山の石段を改めて見て・・・
ほんとに巨大な岩山なんだなぁってことと
この石段を彫る技術にも感動!
最後は御本社の脇にある
石の宝殿のかけら「霊岩」を。
全身の力を込めて押して
触れたその手で悪いところを撫でる、とあり
特に悩みのない私
とりあえず頭なでなでしておきました^^能天気か
生石神社は国指定の史跡であり
石の宝殿は
宮城県塩釜市の御釜神社の「四口の神釜よんくのしんかま」と
宮崎県高原町の天の逆鉾と共に
日本三奇に数えられます。
生石神社はこちら↓