♪佐渡へ佐渡へと 草木もなびくよ
佐渡は居よいか 住みよいか…
突然ですが
民謡「佐渡おけさ」が迎えてくれる佐渡汽船で
「佐渡島」へお邪魔してきました。
直江津港から佐渡島の南西の小木港までは
以前なら2時間半かかっていましたが
2017年4月から就航している高速カーフェリー「あかね」なら
1時間40分で直江津、小木を連絡しています。
船内は全席指定となっていて
2等席も以前ならじゅうたんスペースで、という記憶でしたが
ちゃんと指定席になっていて安心です。
今回は
2等の料金に約1000円増しの5050円で1等を取り
船内前面の景色を楽しんできました^^
ちなみに佐渡汽船の航路は
国内にいくつかある海上国道の1つで
国道350号線という扱いとなっており
その表記が乗船途中に見られます。
しかも国道350号線は
新潟港が起点となっていて佐渡島の中央を抜け
小木港から直江津港までを結んでいるという…
目に見えないのに国道だなんて
なんだかわくわくしてしまうのは
私だけでしょうか???
さて
海路はるばる78km
小木港に到着です。
すぐ隣は
大きな「たらい」をそのまま船にした
「たらい船」の乗船体験ができる観光施設です。
なぜたらいの船なのかって?
小木の海は岩場が多く船の底が当たってしまうため
底の平らなたらいを使うようになったのだとか。
安定性もあるそうで
楕円形のたらいに女性の船頭さんと観光客は2∼3人乗って
最初は船頭さんが魯を漕ぎ
途中で交代して漕ぐ体験もできますが
思っている以上に難くて進まず
同じところでくるくる回って…
これがほんとの「たらいまわし」なんてね^^;
1人500円なり。
桟橋にはあの人の写真が。
2枚目の写真には
小木港から寺泊港まで50km、28時間かけて
佐渡海峡横断をリベンジした、とあります。
この人なんでもやるなぁ…
実際のところ
小木半島南部では今もたらい船で
サザエなどの漁は行われているも
合羽を着た男性の仕事だそうです。
「たらい船」の体験は
昭和初期に大ヒットした浪曲「佐渡情話」の歌詞がベースになっていて
登場人物名や話の展開が異なるものが複数あるようですが
おおよそ下記のとおり。
ある日
佐渡に漂流した越後柏崎の漁師・吾作が
助けてくれた娘・お光と恋仲になり
夫婦の誓いをたて吾作は柏崎へ戻る。
吾作に会いたいお光は柏崎の常夜灯をたよりに
たらい船で佐渡海峡を越え毎夜吾作に会いに行くも
吾作にはお光の愛情が重く感じられるようになり
常夜灯の明かりを消してしまい
翌朝お光の亡骸が柏崎に流れ着いたという。
罪悪感に駆られた吾作はお光のあとを追い
2人はあの世で結ばれたのだった。
…といったもの。
イモトさんでも28時間かかっているので
毎夜通うのは現実的ではありませんね。
観光たらい船は
佐渡情話の一端に触れることができるもののようです。
小木港からさらに西には「宿根木港しゅくねぎこう」があり
天然の良港はかつて廻船業を営む者たちで栄え
佐渡の富の3分の1を集めていたという。
江戸時代に入り相川で金山が発見されると
小木港が金の積出港となり商業の中心も小木へ移り
宿根木には船大工が住み着くように。
以降は造船の町となり
船大工らは自分たちの家まで手掛け
今も石畳の狭い路地の両側には
船板を利用した珍しい木造の家が並ぶ
国の伝統的建造物群保存地区となっていて
佐渡へ行くなら立ち寄りたいところです。
shukunegi.com
…続く