伊勢神宮についての続編。
神宮の神域は
伊勢市の3分の1を占める
5500haほど。
広大な神域には
三重の県木である天然の神宮杉をはじめ
榊や椎、樫の木などなど
自然のままに
参詣者たちを
見下ろしています。
瀧祭神からの小道。
あまり知られていないのか
人の気配もなく。
しばらく歩くと
宇治橋を小さくしたような橋。
この橋も
20年ごとの架け替えで
2010(平成22)年に
新しくなっています。
橋の先には
風日祈宮(かざひのみのみや)が。
農作業に影響する風雨を司る
風の神様は
外宮にもいらっしゃいますが
やはり
鎌倉時代の元寇で
神風を起こして
日本を救ったという
内宮の別宮です。
悪いものを吹き払って
良い風を吹き込んでくださるのだとか。
参道に合流して
神楽殿などを過ぎると
左へ入る道がありますが
内宮第一の別宮・荒祭宮あらまつりのみやへ
参るのは
御正殿参拝のあと♡慌てない慌てないww
このあたりも
樹齢700年ものの木々が
そこここに。
耳を当てたり
両手でハグしたりする人の姿もありで。
板葺きの屋根が見えてきたら
その向かいが
御正殿への石段です。
板葺き屋根の建物は
このように
ほとんど空間になっているので
あまり関心を持つ人も少ないようですが
御贄調舎みにえちょうしゃといって
豊受大御神に
神座かむくらへ
お遷りいただいて
鮑を調理する儀式を行う
大切な場所なのです。
鮑は
海の深いところでしか捕れない
御饌の中でも特別なもので
倭姫命が
この地で鮑を食し
あまりの美味しさに
生の鮑と
日持ちのする熨斗鮑と
共に
大御神に召し上がっていただくように、と。
以来
鳥羽市の国崎くざきの
海女や漁師たちが
2000年以上変わらず
納めているんだとか。
国崎の鮑は
神宮以外には出回らない。
それが
2000年来の
神様との約束ごとだそう。
10月の神嘗祭
6月と12月の月次祭つきなみさい
1年に3度
本物の鮑を献上しています。
特別な贈り物を意味する熨斗鮑は
国崎が起源とかで
水引と合わせて
今では
印刷という簡略化されたものになり
本来の形や
意味を知る人も
少なくなっているようですね。