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豪商たちのまち【内子町】なまこ壁や漆喰の装飾を見て楽しむ【木蝋資料館 上芳賀邸】①

小田川と中山川が合流するあたりが中心地となり

流域では和紙や葉たばこ、柿、栗を産し

なにより木蝋の産地として栄えてきた内子町。

 

町の北西には

内子の製蝋業がはじまった幕末から大正期にかけてつくられた

八日市護国の古い町並み。

 

桝形のある坂道に沿った600mほどが

重要伝統的建造物群保存地区です。

立派な瓦葺に漆喰の壁

出格子や破風飾りなど豪壮で重圧な造りが多く

それぞれの町家に凝らされた意匠を見ていると

繁栄した往時がありありと感じ取れますね^^

 

内子の漆喰は

この地で産出される黄土おうどを使ったものもあり

白で統一するより柔らかで暖かみがあるような^^

 

雨で漆喰の壁が流れるのを防ぐため

平瓦の目地を漆喰で固めたなまこ壁や

隣との境界にうだつも見られます。

 

防火の役割を持つうだつは

やがて装飾的な意味合いが強くなり

うだつが上がらない、とは経済的に豊かでないことに通じ

地位や生活が向上しない意味として使う言葉になっています。

ここだけはゆっくりと時間が流れているようで

江戸時代から変わらない

手仕事のままの和ろうそくのお店や

町家を改装した雑貨屋さんやカフェなど。

 

和紙を扱うお店によれば

大洲和紙は越前から伝わったものとか。

 

古き良きものが似合ってるなぁ^^

 

黄土色の蔵から続く邸宅は

重文・本ほん芳我はが家住宅でした。

出格子はこのあたりの家の表によく見られる意匠の1つ。

 

複雑な亀甲型のなまこ壁とか

窓下の横一列な鏝絵も繊細だし

妻の下の懸魚も細やか。

本芳我家は製蝋業で栄えた芳我一族の本家で

内子木蝋の基礎を築いた家。

 

1736元文元年から木蝋生産を始めたとされ

明治期には「旭鶴」の商標で海外へも輸出。

 

隆盛を極めた時代に建てられた背景から

贅を凝らした造りとなっており

町並みの中でも際立った存在となっています。

 

内部は非公開でも庭園は一部公開されていて

大きな築山に見合う広々としたお庭でした。

 

さらに坂を上ると

軒下の肘木を漆喰で飾り付けた壁が続いています。

それぞれの窓の下になまこ壁と

庇にもきちんと瓦を葺いて…

いちいちすごいなーと思ったら

こちらが分家の筆頭にあたる上芳賀家住宅でした。

単独券なら500円ですが共通券900円

200円お得になります^^

 

明治からの主家にお邪魔して^^

土間から見る松の木の大黒柱↓

まっすぐ伸びにくい松の木を柱に用いるのは

ならぬものを成す経済力の象徴かのよう^^

 

柱の上には縁起の良い大黒様を祀ります。

 

正面の引き戸は開けても壁!なのに飾り戸にして

いろいろ入ってまっせ的な?

 

材木が全体に赤いのはベンガラで

岡山の吹屋から職人を呼んだのか

お客様の目に付きやすい場所だけに

こだわりを尽くしているのでしょう。

 

上芳賀家の豪華な内装のご案内に圧倒されるも

あとはゆっくりご覧下さいと引きさがられて

ひとまず階段を上がってみる。

 

階段までもしっかりした造りです^^

 

耐震工事を終えたものの

元々未完成なままだったので

中途半端な感じになってますよと聞いた通り。

表で見た肘木とおそろいの鏝絵^^

屋根裏も上がれます。

中庭を挟んだ離れ座敷とか。

主家から炊事場へ出ると

係のかたから下記の補足をしていただきました。

最盛期には30人ほどの従業員を抱え

右側の台で交代で食事をしていたとか↓

写真はイメージです^^

平成の大修理で発見された地下の遺構↓

かまどの灰溜めかもしれないが

用途が分からないのでこのままにしてあるとか

井戸は15mくらいの深さで

今も水が湧いているなどなど。

 

炊事場の先には

蝋を晒していたという広々とした庭(作業場)と

非公開の離れ部屋↓

鬼瓦といい懸魚といい…家紋も入って富の証ですね^^

表通りから距離があり静かに過ごせそうです。

 

庭から見る主家と炊事場と。

良質の材を用いた建物群は120余年

庭を取り囲んで豪邸の風格を感じさせます。

 

大正時代に入ると製蝋業は

衰退と共にその姿が各地から失われていきました。

 

そのような中でも上芳賀家は全国唯一

住宅と木蝋生産施設の敷地まるごと

往時の姿を留めたまま現存。

 

地場産業と住宅の関わりを示す貴重な遺構です。

 

ここでは内子の製蝋業が内子や日本

世界に与えてきた影響を伝えるところ、とのことで

次回は「木蝋資料展示棟」で見てきた

今まで知らなかった木蝋のことなど^^